出っ歯のお悩みは、見た目への影響が大きいぶん、切実なご相談が多い症状です。
最初に正直にお伝えしたいことがあります。出っ歯は、マウスピース矯正で対応できる場合と、できない場合がはっきり分かれる症状です。その分かれ目は「出っ歯の原因が、歯の傾きにあるのか、骨格にあるのか」。このページでは、その見極めの考え方からご説明します。
出っ歯(上顎前突)には2つのタイプがあります
実際には両方の要素が混ざっているケースも多く、どちらの要素が強いかはレントゲン検査(骨格の分析)をしなければ判断できません。
マウスピース矯正が向いているケース
適応しやすいケース
慎重な判断が必要・他の治療をご案内するケース
当院は、できる治療を無理に広げてご提案することはしません。マウスピース矯正の適応外と判断した場合は、その理由と他の選択肢をお伝えすることまでが当院の役割だと考えています。
治療の概要と費用
歯性の出っ歯に対するマウスピース矯正では、透明なマウスピースを段階的に交換しながら、前歯の傾きを少しずつ調整します。必要に応じて、歯と歯の間をごくわずかに削ってスペースを作る処置(IPR)を併用することがあります(事前にご説明します)。
マウスピース矯正は、公的医療保険が適用されない自由診療です。詳しいお支払い方法や医療費控除については、料金のご案内でもご確認いただけます。
マウスピース矯正
片顎(トレー5枚)
160,000円
標準的な費用(税込)
マウスピース矯正
両顎(トレー10枚)
320,000円
標準的な費用(税込)
総額に含まれるもの
検査 2,200円
レントゲン 4,400円
マウスピース(5枚まで)
再診料・模型代
調整・経過確認
※遠方の方には、1度のご来院で設計し後日まとめてお送りする対応も可能
※通院の目安は10回程度(2〜3週間ごとに型取り→約1週間後にお受け取り)
※保定装置(リテーナー):通常は最後のマウスピースが保定装置を兼ねるため、追加費用はかかりません。別途ご希望の場合は、マウスピース1枚分(11,000円・税込)
※ホワイトニングと併用する場合、ジェル代(1本2,000円〜・税込)
詳しくはマウスピース矯正のページ・アクアシステムとはをご覧ください。
出っ歯の矯正で知っておいていただきたいこと
マウスピース矯正は歯を削る治療ではありませんが、歯を動かす力をかけ続ける治療のため、一時的な症状や、歯・歯ぐきへの影響が生じることがあります。むし歯や歯周病がある場合は先にそちらの治療が必要になるため、事前の検査で確認します。
出っ歯の治療では、前歯の傾きだけを無理に調整すると噛み合わせのバランスに影響するおそれがあるため、当院では奥歯の噛み合わせと骨格の検査を含めて適応を判断しています。
痛みと知覚過敏
装着開始時や新しいマウスピースへの交換直後に、痛みや違和感が出ることがあります。また、治療開始直後などに歯がしみる症状(知覚過敏)を感じることがあります。
マウスピースを交換するたびに歯に新しい力がかかるため、歯が動き始める過程で一時的に痛みや圧迫感を感じます。知覚過敏も、歯に力がかかることで一時的に神経が敏感になるために起こります。いずれも次第に慣れていく方が多い症状です。
当院では、症状に応じてフッ素塗布などの処置を行うことがあります。痛みが強い場合や知覚過敏が長引く場合は、通院時に状態を確認して対応します。
装着時間と治療の進行
決められた装着時間を守れない場合、予定どおりに歯が動かず、治療期間が延びることがあります。
マウスピース矯正は、取り外しができることが利点ですが、同時に、装着時間が治療効果を左右するという特性があります。ワイヤー矯正では装置が常に固定されているのに対し、マウスピース矯正では患者さまご自身が装着時間を管理する必要があります。
当院では、1日20時間以上の装着を目安としてお伝えしています。通院時に歯の動きを確認し、計画どおりに進んでいるかを確認します。装着時間の確保が難しい場合は、治療計画の見直しを含めてご相談します。
歯の移動に伴う変化
歯の移動に伴い、歯ぐきが下がる(歯肉退縮)、歯の根が短くなる(歯根吸収)、噛み合わせに違和感が出ることがあります。
矯正治療では、歯を支える骨や歯ぐきに力がかかり続けます。この過程で、歯ぐきの位置や歯根の長さに変化が生じることがあります。これらはマウスピース矯正に限らず、矯正治療全般に共通するリスクです。
当院では、治療前にレントゲン等で歯や骨の状態を確認し、無理のない範囲で治療計画を立てます。通院時に歯ぐきの状態や噛み合わせの変化を確認し、必要に応じて計画を調整します。
歯の神経への影響
まれに、歯が矯正の力に耐えられず神経がダメージを受けることがあります。歯の変色などの症状として現れることがあり、その場合は神経の治療や被せ物などの処置が必要になることがあります。
矯正で歯に力がかかり続けることで、ごくまれに歯の内部の神経(歯髄)が影響を受けることがあります。リスクとしての頻度は低いものの、起きた場合は追加の処置が必要になります。
当院では、治療前の検査で歯の状態を確認し、リスクが高いと判断した場合はその旨をお伝えします。治療中も歯の変化に注意し、異常が見られた場合は速やかに対応します。
後戻りと保定
治療後、保定を怠ると、整えた歯並びが元の方向に戻ってしまうことがあります。
歯は矯正で移動した後も、元の位置に戻ろうとする力が残っています。出っ歯の治療では特に、舌で前歯を押す癖や口呼吸が残っている場合、前歯が再び前方に傾く原因になることがあります。
当院では、治療完了時に保定装置(リテーナー)をお渡しし、装着方法と期間をご説明します。舌癖や口呼吸の傾向がある方には、治療中からお伝えし、後戻りのリスクを減らすための注意点をご説明します。保定期間中も定期的に確認し、歯並びの安定を見ていきます。
よくあるご質問
臨床30年、マウスピース矯正に20年向き合ってきて、お伝えしたいことがあります。
それは、症例によって適した治療は異なるということです。インビザラインやワイヤー矯正など、大がかりな矯正が適しているケースもあります。一方で、そこまで大がかりな矯正を必要としないケースもあります。当院では、歯並びだけでなく、噛み合わせや治療目的を確認したうえで、マウスピース矯正アクアシステムの適応を慎重に判断します。
検査をしなければ判断できません。
- 自分の出っ歯がマウスピース矯正で治るか知りたい
- 費用や期間の見通しを知りたい
- 他院で難しいと言われたが、もう一度確認したい
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