日本発、マウスピース矯正の夜明け。アクアシステム誕生に込められた「患者様第一」の哲学

ホワイトベリー先生のコラム

ホワイトベリーでは2003年から、マウスピース矯正の一つである「アクアシステム」を採用しています。マウスピース矯正の選択肢が広がった現在も、当院は同じシステムを使い続けています。今回は、その背景にある考えを、アクアシステム誕生の経緯とあわせてご紹介します。

アクアシステム誕生の背景

アクアシステムを開発したのは、矯正歯科医の宮島邦彰先生(米国ハーバード大学元客員教授、元セントルイス大学臨床教授)です。

宮島先生が着目したのは、1970年代に吉井修先生が開発された「ソフトリテーナー」でした。これはエチレンビニールとポリカーボネートの二重構造をもつ透明なマウスピースで、本来は矯正後に歯が元の位置に戻らないよう保定するための装置です。宮島先生はこの装置に、「歯を保定するだけでなく、動かすことにも応用できるのではないか」という発想を持たれました。

材質や使用方法の試行錯誤を重ね、初診から保定、ホワイトニングまでを一つのシステムとして体系化されたものが、アクアシステムです。

アメリカで発表された、日本発のマウスピース矯正

アクアシステムは、日本発のマウスピース矯正として、アメリカ矯正歯科医学会で正式に発表されました。その2〜3年後に、アメリカからインビザラインが登場します。

「マウスピース矯正=インビザライン」というイメージを持たれる方が多いのですが、両者は同じ透明装置でも設計思想が異なります。

カバー範囲(マージンの位置)
インビザラインは歯ぐき近くまでしっかり覆う設計です。アクアシステムは、歯ぐきへの負担を抑えつつフィット感を重視する設計になっています。

アタッチメントの有無
インビザラインは歯に小さな突起(アタッチメント)をつけ、そこにマウスピースを引っかけて動かします。アクアシステムは、マウスピースそのものの形だけで歯を動かします。

どちらが優れているという話ではありません。症例によって適した装置は異なります。

当院がアクアシステムを採用してきた理由

私は補綴(被せ物・入れ歯・噛み合わせ)を専門としてきた歯科医師で、臨床経験は30年、マウスピース矯正には20年以上携わってきました。

補綴の視点で歯並びを見ると、「すべてを大きく動かして揃えること」よりも、「噛み合わせや前歯の見た目を、どこまで整えるか」を先に考えたいケースが少なくありません。当院で扱うことの多い軽度の叢生(そうせい)、すきっ歯、前歯のガタつき、後戻りといった症例では、歯ぐきへの負担を抑え、アタッチメントを使わずに動かせるアクアシステムの設計が、無理のない範囲で目的に届くと考えています。

また、マウスピース1枚ごとの調整を院内で行える点も、当院がアクアシステムを採用し続けている理由の一つです。患者様のお口の中の変化に合わせ、次のマウスピースをどう作るかをその都度判断しています。

すべての症例に適応するわけではありません

一方で、大がかりな矯正が必要な症例には、アクアシステムでは対応しきれません。当院ではカウンセリングの際、歯並びだけでなく噛み合わせや治療目的を確認したうえで、アクアシステムが適応かどうかを慎重に判断しています。適応外と判断した場合は、他の矯正治療をご案内することもあります。

「マウスピース矯正を検討しているけれど、自分に合うのかわからない」という方は、まずは無料相談でお話をお聞かせいただければと思います。

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